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セミナーレポート「オープンソースムーブメントが変えるAIの未来」とロボットプログラミング体験

2018年6月2日(土)、アウトソーシングテクノロジー本社にて、セミナーを開催しました。

今回はLinux技術者認定機関 LPI-Japan(エルピーアイジャパン)の理事長である、成井弦氏をお招きし、「オープンソースムーブメントが変えるAIの未来」というテーマで講演を行っていただきました。また、セミナー後半ではアウトソーシングテクノロジーでサービス展開している、人型ロボットNAO(以下:NAO)を活用したロボットプログラミング体験を行いました。
18名の方にご参加いただいた、セミナーの内容をレポートします。

第一部:オープンソースムーブメントが変えるAIの未来

時代とともに移り行く「AI」の概念

昨今、「AI」「人工知能」という言葉を耳にすることが増えています。しかしながら「AIとは何か?」と聞かれたときに、答えられる方は少ないのではないでしょうか。
ここ数年、話題になることが多いAIですが、その歴史は長く、実は50年以上前から研究がされているのだそう。そして、当時AIと呼ばれていた技術は、今では一般的な技術として扱われているものもあるそうです。

数年前には、Google DeepMindによって開発された人工知能「AlphaGo(アルファ碁)」が、人間のプロ棋士をハンデなしで破ったというニュースが話題となりました。
こちらはDeepLeaning(ディープラーニング)というAI技術が使われているものですが、今、AIと捉えられている技術も、もしかしたら数十年後にはAIとは呼ばなくなっているのかもしれませんね。

オープンソースが創り出すビジネスの可能性

そして話はオープンソースへ。
多くの人に利用してもらうことを前提として公開されているオープンソース。誰でも自由に改良・再配布が可能なオープンソースは、開発者の知見が詰まっています。
オープンソースのソフトで自社が提供したコードが採用されれば、その分野においてコードを提供した企業が優位性を築くことができるため、結果として、世界中の開発者の知識を取り入れ高い機能性を持ったソフトを提供することができるのです。
このように、金銭的な対価や指示なく相手を動かす力は「ソフトパワー」と呼ばれており、
オープンソースが作り出したソフトパワーを活用した新しいビジネスモデルは、大いなる可能性を秘めていると、成井氏は語ってくださいました。

約90分間という限られた時間でしたが、日本でのLinux普及の第一人者である成井氏の講演に、多くの参加者が熱心に聞き入っていました。

第二部:「コレグラフ」を使ったロボットプログラミング体験

セミナー後半のロボットプログラミング体験では、「コレグラフ」というNAOをプログラミングするためのツールを活用し、実際にNAOを動かすプログラミング体験を行いました。

ロボットというと、AIが搭載されていてロボット自身が考えて会話をするというイメージを持っている方も多いと思います。しかしながら、私たちが触れ合う多くのロボットは、会話のパターンとなるシナリオをあらかじめ作成し、相手の発言に応じて決められた言葉を発するようにプログラミングされているのです。

コレグラフでは、話す、動く、聴く、などの機能を表すボックスを線でつなぎ、フローダイアグラムを作成する、いわゆるビジュアルプログラミング。コレグラフの画面内に表示されるバーチャルロボットで動きを確認しながらダイアグラムを作成して行きます。

Sayボックス・・・NAOに喋らせる
Set Languageボックス・・・言語の設定
Speech Recoボックス・・・音声認識
Timelineボックス・・・身振りをつける
・・・など。今回の体験では、まずはNAOの基本的な操作方法を学習した後に、各自がシナリオを考えてプログラムを作成し、実際にNAOを動かすことをゴールとしました。
簡単に見えるビジュアルプログラミングですが、1つ1つの機能を覚えるまではやや大変さがあります。また、複雑な動作やアレンジを加えるためには、スクリプト言語(Python)での開発が必要となります。
まずはコレグラフで基本操作を習得し、必要に応じてPythonでのプログラミングを組み合わせるという学習方法が、これからプログラミングを学ぶ方にも取っ掛かりやすいように感じました。

セミナー終盤、時間的な都合上、1名のプログラムだけ実機のNAOで動かしてみました。
NAO「いらっしゃいませ!ご注文をどうぞ」
参加者「ダブルチーズバーガーを単品でください」
NAO「ご注文を承りました。ご一緒にポテトはいかがですか?」
NAOがハンバーガー店の店員役で接客を始めると、会場からは大きな拍手が送られました!
(レビュアー:アウトソーシングテクノロジー 事業推進本部 S野)

参加者の感想(一部抜粋)

・AIについて、おぼろげだったものが少し理解できるようになった(システム関連会社勤務 男性)
・ロボットプログラミングは思ったよりもわかりやすい環境で開発できることを知れて、親近感がわいた。(システム関連会社勤務 女性)
・成井理事長のお話は、聞いていてわくわくする内容で非常にためになった。(アプリ開発関連会社 男性)
・PythonでNAOを動かすことも機会があればやってみたいと感じた(Sier勤務 男性)

ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!
アウトソーシングテクノロジーでは、今後も技術系セミナーを開催していく予定です。次回開催内容は未定ですが、決まりましたらお知らせにて告知をさせていただきます。

人型ロボット『NAO』はアウトソーシングテクノロジーで販売、アプリ開発を行っています。
ご興味がございましたら、各社へのデモなども行いますので、お気軽にご相談ください。

アウトソーシングテクノロジーロボティクスサイト
https://www.ostechnology.co.jp/robotics/